ボクシングライフ
「ボクシング、どうなってるの?」
って最近よく訊かれる。
ボクシング、やってます。
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とは言っても、今日は久しぶりだった。

会長の髪が伸びていた。話した感じだと恐らく、忘れられていた。会長はいつもだったら、僕に会うとすぐにKトレーナーの話をした。
「お前、最近Kに見てもらってるのか?」
大きい会社のビジネスマンでもあるKトレーナーは仕事が忙しく、「早寝早起きそば屋ライフ」をしていた頃の僕の生活サイクルでは会えることが少なかった。

今日、久々に会長と話したら、初めて会った頃の会長に戻っていた。
「久々だから、あんまり無理してやるなよ」
「いま何の仕事してるんだ?」
「空港? 空港ってどこだ?」
「何時から仕事してるんだ?」
「久々だと身体が硬くなってるだろ」
「まあこれからはちゃんと毎日来いよ」
のんびりした感じで淡々と話す。どこか、親戚のおじさんみたいな感じだ。

日曜の夕方、ジムはいつもすいている。今日は僕のほかに二人だけだった。

縄跳びをとりあえず3ラウンド(1ラウンド=3分)やった後、今日はじっくりとシャドウボクシングに時間をかけようと思っていた。しかし後ろで見ていた会長は、シャドウが1ラウンド終わるとすぐに、「おまえ次サンドバッグ叩け」と言った。
会長は、直接的な言葉で褒めるようなことはしないが、その言葉にはいつも、僕にやる気を出させるような魔法が込められている。

「次サンドバッグ叩け」という言葉の裏には、「シャドウはとりあえず合格だ」という意味合いが込められているのだと僕は解釈している。それはポジティブな僕の、勝手な思い込みかもしれないがそれでも、僕は勝手にやる気になって、動きがますますよくなるのだから会長には感謝するのだ。

僕が初めてジムを見学に来た時も、久々にジムにやってきた時も、会長は無愛想な話し方をするのだが、淡々と話すその言葉はやはりどこか、魔法めいた力があって、絶対に相手を遠ざけることがない。挑発的ではないのだが何故か、相手に闘志の炎を点火してその気にさせてしまう。

会長の、人間の大きさを今日、改めて感じた。

僕は新しい仕事の生活サイクルにも慣れ、これからまた、ボクシングライフは続いていく。でも僕は、相変わらずまた徳島に行くし、また別な山奥に住む仙人にも会いに行く。僕は完璧主義者じゃない。無理なことや嫌いなことはしないし、好きなことや楽しいことを、何かに遠慮してやめたりはしたくない。

だから、ボクシングはやる。ゲームも作る。本も書く。ホテルマンはもうやらない。ホストは二度とやらない。

味わいライフ。
by KazuFromJP | 2005-06-27 02:22 | ゲーム『人間』
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